管理釣り場でフライフィッシング

東海圏管理釣り場で三十路フライフィッシャーが愛を叫ぶ

管理釣り場でのフライフィッシングで釣果を伸ばすために①

この記事を見ている方はもっと多くの魚を釣りたい、またはなぜ自分が釣れないか悩んで見に来られた方だと思います。

もともと管理釣り場ではフライフィッシングはルアーフィッシングに比べて有利な釣りになりますが、イマイチ釣果が伸びない、思ったよりも釣れないという方に向けてコツを「初心者向けに」書いていきたいと思います。

(長くなるので3部構成にしていきたいと思います)



・タックル

釣り道具のことをタックルといいます。


~ロッド(竿)~

ドライフライと言われる水面に浮くフライを使われるなら#4を、ルースニング(浮き釣り)をされるなら#6が使いやすいと思います。

#の後に続く数字(番手)が大きくなれば強度・パワーが上がりますので、ルースニングで使う重いフライやおもり付きのリーダーを投げるなら番手の大きいタックルが有利です。

番手の小さいロッドでもルースニングの仕掛けは投げられますが、少しコツが要りますし、トラブルが発生しやすいのでルースニング主体となる管理釣り場でのタックルは個人的には#6をお勧めします。

それ以上の番手は大物狙いやよほど広い釣り場以外ではオーバーパワーだと思います。


~ライン(釣り糸)~

フライフィッシングには専用のラインがあり、それぞれ形状と重さで略称が決められています。

管理釣り場ではロッド番手に合わせたフローティング(浮く)ラインなら何でもいいです。

ただ、シューティングシステム等の極太ラインは着水の衝撃が強いので魚を警戒させてしまう恐れがあり、初心者はちょっと避けたほうがいいかもしれません。

私はヤフオク等で入手できるioというメーカーのシングルハンドスペイラインが最近のお気に入りです。


~リーダー~

テーパードリーダーという既製品のバット部(太い部分)を切り落として使います。長さは7.5ftの既製品から1mくらい切っちゃうから4.5ftくらいになるのかな?これにティペット(フライを結ぶ細い糸)を1mくらい足して使います。

注意点はリーダー+ティペットが竿より長くならないようにすること。

フライラインは重量があるので竿についたガイドより引っ込むと引き出すのに面倒だからです。

ここまで書いておいてなんですが、ぶっちゃけリーダーはなくても釣りになりますし私は使いませんが、あったらあったでいいものなので最初はつけてください。

ただし、ルースニングをするならリーダーにマーカーをつけるのは厳禁です。

マーカーの感度が著しく鈍くなります。


~ティペット~

リーダーの項でもとりあげましたがリーダーとフライの間にある糸で、魚に違和感なくフライを食べてもらえるように接続しています。

4X(1.0号(4lb)相当)~6X(0.6号(3lb)相当)のラインを主に使います。

と言っても最近は6X一択です。

もちろん太いとその分強度が強いですが、魚が釣れにくくなります。

専用のティペットは高いのでヘラ釣り等のハリスを使う人や、ルアー用ラインを使う人もいます。

私のオススメはフロロカーボンラインで、シーガーのグランドマックス(無印)。

ティペットは魚の歯や障害物との接触でささくれて強度がおちるので、ささくれてきたらその部分を切っていき、半分近くまで短くなったら継ぎ足します。


~リール~

ラインがしまっておければ何でもいいです。

新品5万円のリールと中古500円のリールを比べても管理釣り場においては釣果に全く差は出ません。

フライフィッシングについて思うこと

色々な釣りをしてきたうえで今面白いと感じているのがフライフィッシングです。

ほぼ管理釣り場のみでフライ歴2年と少しの私ですが、思うところがあるので綴っていきたいと思います。



フライフィッシングはキャスティングからタイイングまで独自の技術・言語があり、他の釣りからの転向・流用が利きにくいが故に敷居が高いと思われています。


実際に私も始めてみると「やっぱスローアクションだからタイトループが作りにくくてテーリングしちゃったらウィンドノットができてたよ」だとか「エルクヘアカディスにビーズヘッド仕込んだらフロータントなしじゃ浮かないようになったよ」だとか、ルアー釣りじゃ効かない単語がポンポン出てきます。


医療業界にも医療用語とかありますし、独自の用語を使い続けるとなんだか難しい話をしてるみたいですよね。

そのサジェスチョンにはアグリー出来ません!

みたいな?


まず、道具の転用の利かなさは随一だと思います。

私が管理釣り場で主に使用しているのが9ft#4ですが、#4って多分ルアーロッドだとライトアクション相当なんだろうけど、ガイドとリールシートがルアーロッドとは違う故、ルアー釣りに転用はできないと思います。

出来んことはないけど、ガイドがただの針金だし飛距離が落ちたり巻き取りや手返しが悪くなりそうですね。

また、ルアー用をフライ用に転用するのもまたガイドの関係で難しいと思います。

昔のロッドならいざ知らず、最近のロッドはガイドが小型化してるからラインが通らなさそう。

そしてリールは巻き取りスピード1:1の太鼓リールだし、ラインに至っては完全にフライフィッシング専用です。


でもフライフィッシング以外のタックルはそれぞれ転用はききますよね?

バスタックルでライトタイラバしたり、トラウトロッドでアジングしたり。

ということでよほど好きか金持ちでない限りフライフィッシングに手を出そうと思わない、いや手を出してもフライフィッシングにしか使えないタックルまで揃えないと思うんですよね。


おまけに用語もわけ分からない。

タイイング(毛ばりを巻くこと)のマテリアル(素材)なんかもそうだし、パターン名も多い癖にベースとなる虫も変な呼び方をする。ボウフラをラーバだとかトビケラをカディスだとか。


そして投げ方もヘンテコでルアー釣りや餌釣りの投げ方にはない独特なものです。

釣り場に行っても投げられなければ釣ることすらできないので、技術的な意味で釣りの前準備が必須なのはフライフィッシングぐらいのものです。




ということで新規参入も少なく人口の高齢化も進み、フライフィッシング業界は細々としているのだなぁと思います。

まるで日本の縮図を見ているようです。


というか釣り業界自体が斜陽産業なのでフライフィッシングに限った話ではないと思いますが、定価4万もするロッドが2千円やそこらで投げ売りされている現状を見ても「あ~オワコンってやつだ」と思わざるを得ません。


と、嘆いているふりをして私自身はこの現状が結構好きです。


何故かと言えば前述の通り良い物が安く手に入るからです。

例えば人気のクロステージのアジングモデルなんかは定価1万ちょっとなのに中古市場ではその半額の5000円程度で取引されています。

でもフライフィッシング市場では定価4万のアルトモアが4000円程度、場合によっては2000円ほどでジャンクコーナーに転がっていたりします。

また、かつて憧れであったであろうセージやスコット等のブランドでさえ割安で手に入れられるのですよ!

そしてリールは落とし込みに使われていたであろう物や一昔前の普及品に、Amazonで買える激安ラインとリーダーにフライセットを買ってしまえば1万以内でフライフィッシングが始められるセットが完成してしまうのです!


また釣り場に行っても、人と違うことが好きな私をフライフィッシングは満足させてくれます。

ダイワのウェアに身を包んだいかにも「釣り人」なルアーマンの隣で、スナフキンみたいな恰好をしたフライマンが魚をバカバカ釣ったらと思うとちょっと気持ち良いですね。

管理釣り場から始めたフライフィッシング

フィッシング(以下FF)を始めてそろそろ2年になろうかという頃です。

知り合いにFFの経験者はなく、管理釣り場でのフライ教室や個人ブログ、Youtube等で譲歩を得て独学でやってきました。


まずFFに興味を持ったきっかけは、春~夏の管理釣り場でルアー勢が撃沈の中、FFをやっている人たちがコンスタントに釣っていた事です。

なんであの人たちは釣れるんだろうという疑問とFFの実力を見た日でした。

やりたいなという欲求はそれから次第に高まり、1年後の12月に始めてのタックルを手にします。



幸い徒歩圏内に足場が良く人の来ない池があった為、そこで人知れず竿を振ってました。

ロールキャストはうまくできるときできない時があったり(多分バックループの形成度合い)、ロールキャストのロングキャストがうまくいかなかったり、フォルスキャストの最中にラインで後ろの水面を叩いてしまうことが当時の課題でした。



そして瑞浪フィッシングパーク(現在:キャンプエリア瑞浪(現在:フライは禁止))で初実釣。

近所の池ではフライの代わりに毛糸をつけてロールキャストで10m程飛ばせたのですが、本番ではフライが沈んでしまい、うまくキャストできなかったのです。

竿を上げてラインリフトしたときにフライも水面下まで引っ張ってこないと、フライを水から引き上げる力にラインが前へ行こうとする力が奪われてしまい、距離が伸びないんですね。

今ならそれが分かるんですが、当時はなぜ飛ばないのか、どうしたら周りの人のように飛ぶようになるのか分からずにひたすらに水面を荒らしていた気がします。

特にその時つけていた極大ビーズヘッドのウーリーバガーは沈降速度も速かったので初心者にはさらに難しかったのでしょう。

また、それに加えてタナに厳しい瑞浪フィッシングパークなのも悪かった。

いうことで初FFはボウズでの幕明けとなりました。



失意に暮れていた私ですが、春先に訪れた戸神の池で転機が訪れます。

そこはフライマンも多く、瑞浪でよく見かけたルースニングではなく、ドライでやっている方も多かったです。

これは恐らく季節も関係していたと思います。

そこで自分も手持ちのでっかいドライフライでやってみたのですが、ロールキャストではすぐにドライフライが沈んでしまう為、オーバーヘッドキャストに切り替えてキャストしてみました。

もちろんフロータントなんか持ってなかったので振ってるうちに乾くだろうという目論見からですね。

ピックアップ&レイダウンで魚にアピールし、沈みそうになってきたらフォルスキャストでフライに含まれた水を切って再び浮かせる。

そんな繰り返しでこの時は10匹程度釣れたと思いましたが、この「釣れた」という事実は自分に大きな自信を呼び起こしてくれました。


何しろ誰からも教えられることなく、独学でやってきたのですから。

魚が釣れるという事実が自分のやってきたことが間違っていなかったということを教えてくれました。


また、戸神の池でバックキャストの際に木に引っ掛けて多くのフライをロストし、周りへの配慮というか注意を向けることも覚えました。



その後は自然渓流や裾野FP、平谷湖FS、Fサンクチュアリ、千早川FS、神越渓谷、大安TL等に通って腕を磨いてきました。



ルアーから転向して思うFFのアドバンテージは、アクションしないこと・波動以外のすべてだと思います。

実際に魚が食べる餌に近くて食いつきが良く、シルエット・沈降速度に関係なく飛距離が出せるということでしょうか。


実際、ルアーと比較してフライは管理釣り場では釣れすぎると思います。

最初はボウズだった私が今では場所によっては100匹以上釣るのも容易くなってきました。



まだまだ未熟モノではありますが、私が得た教訓やコツをこれから管理釣り場でフライフィッシングを始める方・上達を目指している方向けに発信していきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。