管理釣り場でフライフィッシング

東海圏管理釣り場で三十路フライフィッシャーが愛を叫ぶ

管理釣り場でのフライフィッシングで釣果を伸ばすために②

前記事の続きです。



・キャスティング

フライキャスティングは楽しいもので、投げられるようになると「もっと遠くにもっと遠くに」と遠投しがちですが、意外と魚は岸近くにいるものです。

管理釣り場の場合、10m以内で釣れることがほとんどです。

キャスティングには色々ありますが、その説明はここでは割愛します。

管理釣り場でのキャスティングのキモは、ルースニング(浮き釣り)をする場合はフライとマーカー(浮き)を一直線に伸ばした状態で着水させることです。

魚影の濃い釣り場では着水~タナ(狙った水深)に到達するまでの間にアタリ(魚が針を咥えたサイン)が出ることがほとんどで、動かないフライに興味を示さない場合も多いと思います。

そんな時は沈んでいくフライのアタリを取ることが大事になってきますが、

フライはとても軽いので糸が弛みやすく、マーカーにアタリが出ないことも多いです。

そこで、マーカー・フライ間の糸の弛みをなくすことでなるべくマーカーにアタリを出せるようにすることがポイントになってきます。

また、フッキング(釣り針を魚の口に貫通させること)動作が最大限に行えるようにキャスティング後はロッドの先端を水面まで下げておくこともポイントになります。



・フライ

私はルースニングメインでエッグフライとマラブーバグ、それにモワッとしたシルエットのニンフを主体に使っています。

各々サイズや重さを変えたものを作っていますが、まずは#12と言われるサイズのフックに糸鉛を6巻きほど巻き、マラブーを30本程巻いたマラブーバグがあれば釣りになると思います。

マラブーバグはマラブーで箒のように巻いたフライで、簡単に作れるので最初のフライ作りにはオススメの1本です。

色は色々ありますが、オリーブ色が飽きられにくくてオススメです。

タイイング(フライを作ることをこう言います)に慣れてきたら色々作ってみてください。

ドライフライはハックル(毛鉤らしいモサモサの羽)を巻いただけのダンと呼ばれるフライが良く釣れます。

多くの管理釣り場でユスリカが湧いていると思いますので、それらを模したフライは釣果が期待できます。

フックはサイズが大きいと活性が高い場合は針掛かりしやすいですが、魚がスレてくる(釣れにくくなる)と小突くように咥えてくるので、フックが小さい方が有利になります。

また、フライはルアーに比べて自重が軽い為ばらし(魚を釣り上げる前に逃げてしまうこと)が少ないです。

ですので、フックにカエシは不要です。

多くの管理釣り場でバーブレスフック(カエシの無い釣り針)使用がルールになっていますので、バーブレスフックを使用してフライを巻きましょう。



・タナ

釣り用語では水深のことをタナと言います。

多くの管理釣り場では水に流れを作っていたりするのでマーカーが流されたり、フライが流されたり、風でマーカーが流されたりと、マーカー~フライの位置関係が水面に対して垂直にならないため、マーカー(浮き)~フライ=水深でないことが多いです。

私はよほどシビアな管理釣り場でない限り1ヤビキ(100cm強)をタナの目安にしています。

実際にアタリが出る水深は20~60cmくらいだと思いますが、キャスティングの項目でも挙げたようにマーカー~フライ間の弛みをなくすことでフライが落ちていく最中のアタリも逃さず釣れます。

また、フライと釣り合いの取れた高感度なマーカーを使うこともポイントです。

また、深いタナを狙う場合にはフライを重くしたりティペットにショット(ガン玉と言われるおもり)を使うことでマーカーにアタリを出しやすくなります。



・アタリ~フッキング~取り込み

管理釣り場のメインターゲットであるニジマスは泳ぎ回って餌を咥えるように捕食します。

対して浮き釣りでよくターゲットにされる鯉は、あまり動かずに離れた場所から吸い込むように餌を捕食します。

鯉は浮きが沈み切ってから合わせていきます。なぜなら、離れた場所にいる鯉が針を吸い込むには浮きが移動する時間が必要だからです。

しかし泳ぎながら咥える→離すという捕食行動を取るニジマス相手には沈みきるまで待っていられません。

なぜならニジマスが違和感を感じて口から針を離すまでコンマ3秒だと言われています。

つまり浮きが沈み切った時には、既にフライを口から離している可能が高いということです。

ですので、アタリが出たら即合わせ(フッキング)が基本になります。

そして細かいアタリを拾い、しっかりフッキングさせるにはライン~リーダー~ティペットが弛んでいないことが何より大事になってきます。

フッキング動作は左手で素早くラインを引き、右手で竿を立てるようにします。

この時、ガツンと衝撃が来ればしめたもの。しっかりフッキングさせることができた証です。

しかし、フッキングが強いとティペットが切れてしまいますので、素早くかつ適切な力加減を練習してください。

初心者のうちはこのフッキングもなかなか難しいものだと思いますし、こればかりは魚が相手をしてくれないと練習もできないものですから、なるべく魚が多くいる管理釣り場でたくさん魚を釣ってみてください。

取り込み(魚が釣れてから手元に寄せること)はラインを引っ張って手繰り寄せ、最後は片手に持った網で魚を掬います。

そのためには右手で竿と一緒にラインをつかみ、右手~リールの間にある糸を引っ張る動作が必要になります。

もし想定外の大物がかかってしまった時は糸をリールに全部しまってから、リールに搭載されているドラグを使う方法もありますが、ここでは割愛します。

また、最後に魚を網ですくう時は網は動かさずに、網に魚を誘導させるように竿を動かすほうが魚が暴れずにスムーズに取り込めます。

最後の最後に魚が逃げてしまっては気分も落ち込みますので、スムーズでスマートな取り込みを心掛けたいですね。