管理釣り場でフライフィッシング

東海圏管理釣り場で三十路フライフィッシャーが愛を叫ぶ

クリアポンドとマッディポンドの釣り

管理釣り場には渓をそのまま釣り場にしたストリームの他、ため池状にしてあるポンドがあります。

ポンドはその水質のうち、魚がはっきり見えるクリアと、濁って表層に浮いた魚以外見えないマッディがあります。

これらの水質の違いで釣り方が変わってきますので、今日はそのことについて書いていきたいと思います。



まずマッディポンドでは魚が見えないのでアタリはすべてマーカー任せになります。

魚達にフライをアピールするにはシルエットの大きなもの、とりわけボヤっとしたものが効果的なようです。

いつも紹介しているマラブーバグやMSC等のモサモサしたニンフの他、エッグフライが良く効きます。

色はベージュやブラウン、オリーブ等の自然に良くマッチした保護色系カラーが良いです。

タナは深めに取って、ショットも重めにして速い動きで魚にアピールするのが良いようです。



対してクリアポンドでは魚が良く見える代わりに魚からこちらも良く見えています。

非常にプレッシャーがかかりやすく、魚がスレやすいと言えます。

ただ、常日頃ストレスがかかっている彼らは、何かのスイッチが入ると一気にピラニアのように餌に群がってきます。その場合には爆釣モードに入れます。

使うフライはできるだけシルエットの小さなものが良いようです。

非常に小さく巻いたニンフやエッグが良く釣れ、マラブーバグは効果的ではありません。

ソフトハックルと言われるウェットフライも効果的です。

タナは自由ですが、ショットはなるべく軽くしてフォールのみでゆっくりアピールすることを重視します。


クリアポンドでは魚がフライに食いつくところも見えるものですから、マーカーのみでなく沈降していくフライを見やすいように色を見やすいものにすることも効果的です。


そして、フライバイト・マーカー以外にもティペットが水中に引き込まれていく速度でアタリを取ることもできます。

キャスト直後からフライは沈降を始めますがティペットは表面張力で水面にあるので、フライの沈降と共に水面にあるティペットが少なくなっていきます。

この水面にあるティペットがなくなる速度が急に早くなったり遅くなったりしたときは魚がフライを咥えた時なので、合わせに行きます。


このテクニックはマッディポンドでの近距離の釣りにも有効ですからマスターしておいて損はないです。

また、ティペットを浮かせておく必要があるので、ティペットにフロータントを塗っておくことをお勧めします。



釣り場の流れの有無・透明度・季節によっても釣れるフライや釣り方が変わってきますので、工夫して釣りをしてみてください。



ちなみに私の近場にある管理釣り場はマッディポンドばかりだった為、初めてクリアポンドを相手にした日にはかなり苦戦を強いられました。

アタリの種類

浮き釣りをしている時、浮きが引き込まれるのをアタリと言いますが、アタリとは主に釣り針に魚からの何らかのサインが現れたことを言います。

漢字で表すと「魚信」となるそうです。

ルースニングをするときはこのアタリがマーカーに現れるよう苦心しているわけですが、どのようなアタリがあって魚がどのように針を触るのか解説していきたいと思います。



活性が高い捕食行動中のトラウトはエサを咥えた後にクルッと反転する動きを見せます。

このように反転するアタリは、「スパッ!」とマーカーが動くため気持ち良く合わせられます。

もし合わせないでいた場合はマーカーがスパっと沈んで、また浮き上がってくる様子が見られると思います。

魚の活性が高い場合が多い為、その後も度々マーカーが沈む様子が見られると思います。

また、フライのあるあたりでキラッと魚が反転した時に鱗で反射した光が見えると思います。



そして活性が少し低くなってくると、反転せずに餌を持ち去ろうとする動きがあります。

この場合は少し警戒しているので餌を吐き出す可能性も高く、「クッ…」とマーカーが動いた後にすぐ元に戻ってしまう事も多いです。



魚は人間と違って手がないので、つついたり様子を伺うのにも口を使います。

ガツンと来ないチョンチョンとしたアタリはこの様子伺いによるものと思います。

この場合はフッキングが難しく、針先の金属に触れてしまった場合は再びフライにアタックしてこないこともしばしばです。

これは特に活性が低く、ルアー勢が「悶絶タイム」と呼ぶ昼頃にこのようなアタリが増えます。



一番厄介なアタリが居食いと言われるもので、いくらティペットを張っていてもこのアタリはマーカーに現れません。

流れがあったり、水面が波立っている時にマーカーが静止しているのでどことなく違和感を覚えてフッキングするとかかっていたり、、、と魚を釣るにはなかなかテクニカルなアタリです。

一度だけ透明度の高い釣り場で居食いしたイワナを掛けた経験がありますが、マーカーには全く変化が見られなかったものです。



ここまで水中に引き込むアタリを解説してきましたが、下から食い上げてくるアタリの場合は仕掛けが浮いてしまい、マーカーが沈まない場合もあります。

魚が反転する場合は上下どちらかに動いた際にマーカーが反応するのですが、エサを持ち去ろうと魚が上昇した場合は並みのマーカーでは反応がありません。

これを知るにはマーカーを半沈させておいたり、マーカーを立ち浮きタイプにしたり、小さなシモリ玉を連結させた浮きを使うことで知ることができます。


因みに私は主に4連シモリ浮きを使用しています。

普段から1~2個の浮きが沈むように浮力を調整し、食い上げのアタリを見ている他、フライが沈み切った様子もうかがえるため非常に利便性が良いシステムです。


市販されていない為、自作していますが市販のマーカーよりも安く作ることができるのでオススメです。

フライフィッシングのロッド番手・アクションの違いや勝手について

今回は総括的な話ではなく、自身の体験談です。

以前、アルトモア863#3を管理釣り場で振っていた時の話です。


三重のサンクチュアリに訪れた際に、普段よりも飛距離を出したい場面に遭遇しました。

サンクチュアリは池の中央に桟橋がかかっているのですが、基本的に桟橋~5m程でライズが多くみられます。

しかし、どうやら大物はプレッシャーのかかりにくい岸側のボトムに潜んでいるようなのです。



そこでブラックバス用に買ったufmアフィーレ880#8をオーバーヘッドキャスティングしてみたところ、桟橋から対岸に届きそうなくらい飛距離が出ました。

嬉しくなってゾンカーやらマラブー・ウーリーバッガーを飛ばしまくってたら手首に違和感を感じ始め、しばらくするとズキっと痛みが走りして断念せざるを得なくなりました。


ご想像の通り、ロッド番手・アクションが違う為に手首を痛める結果となったのでした。

普段より長いラインを加速させるためにリストを使いすぎたのだと思います。



それもそのはず。普段は#3を使っていたのですが、#8は使うのも初めてで遠投するのも初めてでした。

いくらラインを引き出しても15m程度で、この時は20m以上はフォルスキャストしてたと思います。

加えてこのロッドはなかなか張りのある硬いロッドで、しなやかなアルトモアとは正反対の性格です。


また、しなやかなロッドは軽い振りでもロッドに荷重をかけて曲げられるのですが、硬いロッドはパワーがある分、力を入れてラインスピードを上げていかないと曲がっていかないということが今となってはわかります。

アルトモア→アフィーレという極端に性格の違うロッドを振ったことでそのことに気づけたのは自分にとって非常に勉強になりました。

#8を初めて使ってみて、重いフライは高番手ロッドにお任せということも分かりましたし、#8じゃ合わせた瞬間に魚が自分に向かって吹っ飛んできてしまい、合わせの加減やタックルバランスなど、大変勉強になった釣行でした。


#8のアフィーレは、当時の腕ではどこの管理釣り場で釣りをしていても合わせた瞬間に自分に向かって魚が吹っ飛んできてしまい、釣りを楽しめなかったので最後には売却してしまいました。


やはり自分に合ったアクションと対象に合わせた番手選びは大事ですね。

因みに狙っていた大物は釣れませんでした。